早期よりリハビリテーションで家庭復帰・社会復帰のお手伝い

病気やケガをしてしまうと、安静治療により体力が落ち力が弱くなることがあります。
あるいは、麻痺や痛みで身体が思うように動かせなくなる事があります。身体が不自由になった方々は、可能な限り早い時期に自分で身体を動かすことや自分の足で立ち、歩く練習を始めること。トイレ動作や更衣動作等の身の回りの練習を始めること。話す練習や自分の口でしっかり食事を食べる事がとても大切になります。リハビリテーション科では、医師を中心に他の職種と連携しながら専門のセラピスト（理学療法士・作業療法士・言語聴覚士）が、家庭復帰・社会復帰のためにリハビリテーションのお手伝いをしています。

 

 

理学療法

作業療法

言語療法

 

理学療法士とは

事故や病気により身体に障害を持った方や、加齢により心身機能の衰えた方々に対して医師の指示の下、運動療法や物理療法を用いながら、｢体力や筋力の回復・維持・悪化予防｣を行い基本動作や歩行動作等の機能回復を援助致します。

地域包括ケア病棟では、病気やケガの急性期治療が終わった方が、早期の在宅復帰を果たすため集中的なリハビリテーションを行っています。対象となる方は、肺炎や心不全の治療後、骨折や上肢肩腱板の損傷、下肢や脊椎の疾患など様々です。それぞれ疾患や障害に合わせて在宅復帰に向けたリハビリテーションを行います。また在宅復帰が円滑に進むよう、関係機関と連携をとりながら支援しています。

作業療法士とは

日常生活を送る上で支援が必要な方に、医師の指示の下で｢起き上がる･座る･立つ･歩く｣等の基本的な動作の練習や、生活の中での｢作業や活動｣を実際に行いながら、その人らしい生活が送れる様にお手伝いをさせて頂きます。

病棟では、ベッドからの起き上がり練習や食事･洗面･入浴･更衣･排泄動作などの日常生活動作に必要な応用的な能力や、家事動作や買い物･交通機関の利用などの環境適応能力が向上するように、個々の身体能力や環境を考慮しながらリハビリテーションを行っています。

 

 

 

 

言語聴覚士とは

言語聴覚士は「ことば」や「聞こえ」の障害、摂食・嚥下（飲み込み）の障害を持つ方に評価や訓練、指導などを行う医療専門職です。その役割は、機能の回復だけでなく、地域社会においてその人らしい暮らしができるよう適切なサポートを行うことです。

ことばの障害

ことばの障害にはいろいろな種類があります。脳卒中や交通事故などによる頭部の外傷によって、それまで不自由なく使っていたことばが聞いても理解できない、うまく伝えられないなどの症状が出てくる失語症と呼ばれる問題があります。そのような場合は、文字を読んだり、書いたりすることも難しくなることがあります。このほかにも、口唇や舌に麻痺が生じうまく発音ができなくなったり、声を出す部分の病気やケガによって発声に問題が出てくる場合も、ことばの障害に含まれます。

 

摂食・嚥下障害

疾病や老化などの原因により、飲食物を噛むことや飲み込むことが困難になる障害をいいます。通常、私たちは噛み砕いた食べ物を舌を使ってのどや食道へと送り込みます。これらの複雑な運動に関わる神経や筋肉に何らかの障害が生じた場合、摂食・嚥下障害となるわけです。摂食・嚥下障害になると水分でよくむせる、餅で窒息しかけるといったことが起こりやすくなります。そのような症状がある場合は、飲み込みの検査や訓練を行います。